あけましておめでとうございます

はてダを始めたのが、去年の1月。もう1年にもなります。とはいっても、たいして更新していないので、エントリー数は30ちょっとですか。まあでもこんなものですかね。今年もぼちぼちマイペースでいきます。


さて、新年早々ちょっと興味を惹かれたので、田中秀臣先生の日記から...
松尾匡のマクロ経済学観 - Economics Lovers Live

僕は、1年ほど前から経済学に興味を持って、いろいろと経済学の入門書を読んできたんですけど、実は現在の主流経済学?に関して、どうしても納得のいかない部分があったんです。それは「マクロ経済での短期の不均衡が起こる理由は、価格や賃金が硬直的なため」という説明。特に悪玉にされやすいのが、賃金の下方硬直性や解雇規制の問題ですね。実際ニュー・ケインジアンは、メニューコストなる価格の硬直性を理論に組み入れたりすることで、動学均衡論を発展させてきたわけです。
でも、実感としては「違うよなあ...」というのが正直なところ。これは、今の日本経済の停滞状況を見ていれば当然感じるものです。賃金がどんどん下がって、物価も下がって、しかも経済はどんどん悪くなる。まあ確かに、名目利子率が実質0に限りなく近づいても需要が不足している、というのが今の日本の状況であり、つまりは利子率が調整機能を果たしていない、ということで、当然リフレ策のようなインフレ期待を生み出すマクロ政策が望まれるわけなんですけれども、でも、そもそもどうして利子率がこんなに低くなっても需要が不足するというような状況になったのか?ということこそが、僕が最も知りたい、というかちゃんとした説明がないぞ、と感じるところなんです。
ちなみに、田中先生の日記のリンク先である、松尾先生のエッセーには、小野善康先生の本の紹介のところで小野モデルについても触れられています。

小野先生のモデルは、人々が貨幣に飽くなき効用を感じることを出発点にして作られていて、なぜ人々がそんな効用を持つのかから導いていないので、流動性のわな均衡に落ちたら、いくら貨幣を増やしても不況を抜け出す効果はないことになっています。

そうなんですよね。なぜ「人々が貨幣に飽くなき効用を感じる」という状況になるのか?ということこそが知りたいんですよねえ。


というわけで、今年は松尾匡先生が執筆・紹介している本や、田中先生の言う78マクロ?であるとか、このあたりもちょっと攻めてみようかな、と。新年早々そんなことを思いました。ついでに言うと、現在温めているネタもありまして、こちらは経済学というよりも社会学歴史学に近いかな?まあ経済史がおもいっきり絡みますけど(それも近代以前から...)。こちらも、余裕のあるときにボチボチとアップしていきたいですね。


まあそんなところで、今年もよろしくお願いします。